てんかんセンターについて

センター長石川 栄一

副センター長増田 洋亮

副センター長榎園 崇

筑波大学附属病院てんかんセンターは、令和元年7月1日に開設されました。当センターは、脳神経外科、小児科、神経内科、精神神経科とともに、検査技師、看護師も含めたチームを結成し、特に難治てんかんの包括的な診断・治療を行う体制を整えてまいりました。この度、てんかん診療を専門とする医師が在籍し、MRIやビデオ脳波などの必要な検査を可能とする高度なてんかん診療を行う医療機関として、茨城県と厚労省より「てんかん診療拠点機関」に指定されました。また、令和3年10月、日本てんかん学会研修施設に認定されました。全国てんかんセンター協議会により会員(主医療機関)としても認定されております。
 当センターは、てんかん診療として小児から成人までを対象に、長時間ビデオ脳波モニタリング検査、画像診断などから発作焦点を同定し、難治例に対しても外科治療を積極的に検討いたします。また、広報・啓発、教育、研究などにも積極的に取り組んでまいります。茨城県ならびに近隣地域のてんかん診療に有益であると考えておりますので、ご支援・ご紹介の程よろしくお願いいたします。

対象となる疾患

  1. 発作コントロールが不良な小児・成人てんかん
  2. 内服の副作用やコンプライアンスでお困りの小児・成人てんかん
  3. 精神疾患との合併あるいは精神症状でお困りの小児・成人てんかん
  4. 外科治療の適応となる小児・成人てんかん
  5. 救急対応の必要な小児・成人てんかん(※新患は、救急部や関連診療科と要相談)
  6. その他、診断・治療に難渋しているてんかん(疑い)の患者さん

医療機関の方へ

上記のような疾患の患者さんがいらっしゃいましたら、是非当院のてんかんセンターにご紹介いただけますと幸いです。紹介先は、通常の外来と同様に、外来医師担当表に記載する医師名を明示のうえ、診療情報提供書でお受けしております。 外来予約は、通常の紹介と同様に予約センターにて受け付けております。

患者様へ

上記のような疾患の患者さんで当院てんかんセンターを受診希望の方は、他医療機関より紹介状を発行していただいたうえで、予約の方法にご案内します手順で診療予約をお取りいただきますよう、お願い申し上げます。

実施可能な検査

長時間ビデオ脳波検査、MRI、SPECT、PET、機能的MRI、和田テスト、頭蓋内脳波検査、脳機能マッピング、神経心理検査など

エピパスポートについて

エピパスポートは、患者さん・開業医・当院てんかんセンターの三者が患者さんの情報を共有し、スムーズな治療を実現するためのツールです。当院にて発行し、地域の開業医と協力して診療をおこなうことで患者さんの通院の負担を軽減できます。定期的な診察やお薬の処方は開業医で、状況に応じて当院を受診していただくこととなります。エピパスポートの取得については、てんかんセンター主治医にご相談ください。

自立支援医療制度について

自立支援医療制度は、てんかんでの通院による継続的な治療が必要な人が利用できる医療費助成制度です。通常3割負担の医療費が原則1割負担まで軽減されます。

以下の条件を全て満たす方におすすめです

  • 抗てんかん薬を使っている
  • 定期的な通院が必要
  • 当院で治療・検査をおこなっている
  • その他、一定の条件を満たす

*この制度の利用の可否や利用範囲は、患者さん毎に異なります

詳しくはお住まいの市町村福祉課もしくは、院内医療連携患者相談センター(TEL. 029-853-3906)までお尋ねください。